He280

1939年8月にHe178ジェット機を初飛行させたハインケル博士だが大戦勃発を控えた空軍の反応は冷たいモノだった。それにもめげず、双発ジェット戦闘機He280の開発に掛かり1941年3月に本機を初飛行させた。時速700kmの高速を見て空軍も300機を発注したがハインケル嫌いのナチスの不条理の前に取り消しとなった。He280は実用上、問題も有ったようだが、射出式座席、前車輪式降着装置など、後年のジェット戦闘機のスタンダードを決めた、ナチスに翻弄された不運な機体である。 順調に実用化されていたなら、43年頃には実戦部隊配属が出来ていたろうに。

性能諸元     He280V3
全長        10.40m
全幅        12.20m
全高         3.06m
翼面積       21.40㎡
全備重量     4300kg
エンジン    ハインケルHeS8a 推力750kg×2
最大速度     780km
上昇限度     11500m
航続距離     410km
武装        20ミリ機関砲×3
爆弾       250kg×2  (計画)