スピット・ファイヤー

1930年代は重武装高速爆撃機の航空艦隊が敵を打ち砕くと戦闘機無用論が唱えられた。皮肉な事に、これら航空艦隊を迎撃する新概念の戦闘機が必要となり、1935年前後に欧州各国から続々と初飛行した。1933年Iー16、35年Bf109、モランソルニエMS406、36年スピットファイアー、37年フィアットG50である。第一次大戦の低速巴戦では無く、高速急降下とズーム上昇を多用する縦方向の高速空中戦用の戦闘機である。スピットも抵抗の少ない薄い楕円翼 を使用し高速急降下を得意としたが、格闘性も併せ持つバランスの良い機体であった。1940年の英国本土航空戦ではレーダー管制下、800km以上の高速急降下での空中戦でドイツのBf109と好敵手で、改良を続け、勝利迄第一線で戦い、ミーティア・ジェット戦闘機にバトン・タッチした。

性能諸元     スピットファイアーMK14
全長         9.957m
全幅         11.227m
全高         3.86m
全備重量      3802kg
エンジン    グリフォン65/66
出力          2035馬力
最大速度       706km(7448m)
巡航速度       582km(6080m)
上昇限度       13572m
航続距離        740km
武装           20ミリ機関砲(120発)×4
爆弾           227kg