97式戦闘機
ノモンハン航空戦で旧ソ連のI-15、I-16を相手に大活躍、10:1のキルレートを記録した中島97式戦闘機、日本陸軍航空隊初の全金属製低翼単葉戦闘機である。1936年10月に初飛行したが、同時期の欧州では前年の35年にBf109、モランソルニエMS406、同年にはスピットファイアーが、翌37年にフィアットG50など現代のジェット戦闘機に繋がる新概念の高速空中戦用戦闘機が登場していた。本機の成功が皮肉にも日本航空界を低空低速での巴戦至上主義に決定付けてしまった。徹底した軽量化と視界重視、防弾装備を持たず、軽武装、日本陸軍航空隊の空中戦の最終回避行動をシャンデルとした究極の巴戦戦闘機である。
性能諸元
全長 7.53m
全幅 11.30m
全高 3.25m
翼面積 18.60㎡
最大重量 1790kg
エンジン 中島ハー1乙
出力 650馬力
最大速度 460km(5000m)
上昇限度 10000m
航続距離 800km
武装 7.7ミリ機関銃(500発)×2