三式戦 飛燕
ダイムラーベンツの技術の粋を集めた高性能エンジンDB601、ローラーベアリングを使用、クランクシャフトの一発成型、トルクコンバータ式スーパーチャージャ、フュエールインジェクション付倒立V型12気筒加圧式液冷エンジンのライセンス権を手に入れての野心作、飛燕は1941年12月に初飛行した。あのロールスロイス・マリーンも始めは倒立V型加圧式液冷エンジンとして設計されたが、技術的困難さから普通のV型沸騰式水冷エンジンに落ち着いたという。日本の川崎は凄いエンジンにトライしたものだ。初めてニューギニアに登場した時、高空から高速で攻撃してくる飛燕に驚き、降下離脱の加速力に圧倒された米軍機は「メッサーシュミットが現れた!」とパニックになったと言う。が、やがて「突っ込みは凄いが、馬力不足で水平速度も上昇力もトロイ」「他の日本機ほど旋回性能は良くない」とわかり、当時の日本の工作精度を2桁程上回る精密エンジンの故障にも泣かされ活躍は出来なかった。大戦末期、補給も整備も十分な帝都防空戦で活躍した。
性能所元 飛燕Ⅰ型
全幅 12.00m
全長 8.74m
全高 3.70m
翼面積 20㎡
全備重量 3130kg
エンジン ハー40 (DB601ライセンス)
出力 1175馬力
最大速度 580km(5000m)
上昇限度
航続力 1800km
武装 12.7mm機関銃×4(各250発)
100~250kg爆弾×2